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2011年 03月 15日
東日本大震災の道内住宅建築に対する影響
まずは被災者の皆様へ、お見舞い申し上げます。弊社としても、何が皆様のお役にたてるのか、鋭意検討中です。

今後、北海道内の住宅業界に予想される事をいくつか・・・あくまで個人的見解として

1 近々の問題

  既に、北海道と本州の物流が制限されており、現在稼働中の現場などは、資材手配が出来ないケースが既にはじまっています。工期の遅れが懸念されます。

2 短期的な住宅資材の値上がり

  今回被災地域には合板工場などが多く、それらが壊滅的な被害をこうむっています。住宅の「基本資材」である、合板関係の値上がりが予想されます。あってはならない事ですが、悪意のある業者は、買占め、売り惜しみをしてもおかしくありません。また、震災復興、仮設住宅(今のところ5000棟程度)の建設にも、合板はかかせませんし、そちらに優先的に廻されるのはやむを得ませんし、当然でしょう。ただ、現実には、それらに引っ張られて短期的には、住宅資材は値上がりすると思われます。

3 職人さんの流失

  元々、北海道の大工さんは東北出身の方が多く、今後、復興住宅建設によって、皆さんが帰省され、故郷を応援される、、事が予想されます。道内の職人さんが今後、不足するかもしれません。それに伴って、工期遅延などが予想されます。

4 ポジティブな予想

  ネガティブなお話ばかりしてしまいましたが、ポジティブな予想も・・・。国としてもマイナスダメージは避けたいはずですから、住宅建築に関する、追加処置(税制優遇、ローン優遇など)が出てくる可能性がありそうです。また、来年度の補助金施策は大幅に「リフォーム」支援の色合いが強かったのですが、そのうち、いくつかを、再度、新築向けに組みなおす可能性もありそうです。ただ、国会が混迷しており、本予算執行も危なげなので、補正予算対応になりそう。そうなると早くても、全容が判るのは夏以降でしょうか?

 また、既存住宅の耐震化工事などに関しては、現在行われている施策に追加施策が出てくるかもしれません。

 あるいは、不動産流通の際、「ちゃんと検査した家(マンション)に住んでね」という事で、インスペクション(住宅検査)に関して、流通の際の義務付けなどの規制(規制ではありますが、一般の方にとってはプラスだと思います)が出てくるかもしれませんね。

5 長期的な建築基準法の改正

  現在、建築基準法の上位法として「建築基本法」が論議されていますが、それと平行して、被害状況を踏まえ、建築基準法の改正(当然、、、規制が厳しくなる)が予想されます。現在4号確認(一般的な木造住宅など)は確認申請上手続きが簡便化されているのですが、構造計算の義務化などの規制が追加されそうな気がします。ただ、施行されるとしても、神戸の時を考えると3年後でしょうか?

6 地盤保証、かし担保保険への影響

 今回は天災、、、なのですが、既に地盤保証、かし担保などの業界は、対応に追われています。これだけの被害ですから、解決までは相当の時間を要するとは思いますが、今後、保険料関係の引き上げ、責任範囲の明確化などが論議されるのは明確です。。。。あまりにも、、あまりにも、、被害が大きい。


以上、思いつくままに連ねてみました。個人的な推測ですので、、、念のため。

津波被害ばかりに目がいきがちですが、実際には山あいの市町村では、「地震による被害」も相当数あります。確かにシンプルモダンも素敵なのですが、、、やはり「幸せになるための家づくり」としては、第一に安全、、かと思います。


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by kitakobo | 2011-03-15 13:23 | 建築・へぇ~そぅなんだぁ~


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